社会福祉法人兼恵園では全事業所(特養、ショートステイ、デイサービス、ヘルパーステーション、介護支援センター)の職員を対象として、「HIV感染症について」の内部研修を平成29年11月8日(水)業務後の18時30分より実施しました。
夜間にもかかわらず、産業医科大学病院より、下記4名の先生方が講師としてお越し下さいました。
1.産業医科大学病院 感染制御部 助教 | 鈴木克典 先生 |
「HIV感染症の最新情報」 | |
2.同 薬剤部主任 | 稲村由香 先生 |
「HIV感染症患者の看護」 | |
3.同 看護部HIVコーディネーター | 田中美佐子 先生 |
「HIV感染症治療薬と患者指導について」 | |
4.同 患者サポートセンターMSW | 野田雅美 先生 |
「HIV感染症患者の地域連携について」 |
各分野のエキスパートである先生方によると、現在エイズは他の疾患同様、病院外の施設でも受入に問題のないところまできている由:
- ● HIVはB型・C型肝炎より感染率が低い。
- ● 医学と治療薬の進歩により、死にいたる病であったエイズも患者に対する適切な教育指導と服薬支援を行うことによって、病状の悪化を劇的に抑えることができるようになった。
- ● 看介護職員の感染予防の徹底と暴露事故に備えての充分な準備と対応により、介護施設での受入も可能となった。
1980年代にその存在が判明したHIV感染及びエイズ患者も、治療法の向上によって良好な生存が得られるようになったため高齢化し、高齢者施設への入所が必要となってきています。正確な知識と感染予防策を持ちさえすればHIV感染を防ぐことも可能であるならば、私たち高齢者施設の職員はいずれの事業所においても、病気に関する正確な知識を持ち、適切な対策を取った上で、HIV感染及びエイズ患者の受入に対応すべきと考えます。
参加者41名中33名のアンケート回答では半数が「HIV感染とエイズ疾患に関して理解でき、考え方が変わった」「正確な知識ときちんとした対応により、受入可能」と前向きに回答しています。